2016年を振り返る

今年1年は、ひとことで表現すれば統合医療の推進です。

1)労働衛生

産業医の仕事が増えましたし、自身の意識もかわった1年です。正直、右から左の事務的な仕事感が強く、打てば響くような企業もほとんどなかったので、自身もやりがいは見いだせていなかったのは事実です。 しかし過重労働がクローズアップされた1年。個人的にも有名企業で自殺者が出ている現実を見聞きしており、単に時間外労働が多いというだけでなく、人間関係、メンタルヘルス、管理者の認識の甘さ・・・さまざまな要因があると心に引っ掛かりを感じていました。 ニュースで一般の方のコメント「国がもっと取り組むべき」と出ていましたが、法も規則もきちんと整備はされています。しかし会社の意識の違いによるところが大きいのです。産業医の依頼がここのところ大変多いのですが、労働衛生委員会に参加して社員の健康を増進することと業務推進はパラレルであること、健診結果は心身の状態を一部しか反映していないこと、平均年齢が上がる従業員の労災防止にはこれまでの視点を変えていく必要があること、結論「食・休養・ほどほどの運動」をいかにより良くするよう従業員に伝えていくか、を繰り返しています。管理者が理解できれば推進は容易、社員の健康度はあがり離職も減ります。すなわち健康経営ですね。 中途半端な会社は管理者が解ったようなそぶりをして結局何も取り組みません。さて国の規則といえば、税金でいえばマルサみたいなチーム「過重労働撲滅特別対策班」がブラック企業の査察にはいる権限をもち活動しています。 労働衛生に参入したい企業はうようよしていますが、下心ミエミエ、人を変えるのは人ですから、モノでは解決しないのです。来年はこのあたりの業務をしっかり確立していきたいと思います。

2)スマートエイジング倶楽部

岩手県の補助事業を受け「抗加齢医学の基礎の伝授・地域の食材をアレンジした健康食・運動」の教室を県内5か所で開催中です。参加者のみならず、強力してくださる地域の行政関係者にも好評をいただいています。保険診療でカバーできない重症化予防を啓蒙しています。

3)医学会での講演

日本肥満学会、福岡県医師会、熊本県で開催PETサマーセミナーで講演させていただきました。

4)家庭画報誌への掲載

アンチエイジングクリニック訪問のコーナーで、みやた整形外科医院を掲載していただきました。

5)山葡萄テロワール

これまでの岩手キュイジーヌマンスールの活動の延長として各地で本物の山葡萄・wineの普及活動を行いました。途中、台風10号で被害をうけた岩泉町の安家地大根の販路を確保すべく、マンスールのメンバー渡邉さんの会社を通じてさまざまな取り組みを行いました。

6)漢方診療

北東北ウエルネス研究所の事業の一環として「冷え症」のウエルネス事業への応用。薬膳・漢方診療・温泉を組み合わせ、医師の視点での堅実なウエルネス産業の指導を行っています。