食のブランド日本2013
確認したいことがあって参加いたしました。
2011年このイベントの基調講演の講師を仰せつかりました。
震災後でしたので混沌として先が見えない社会状況の中、自分の気持ちを素直にお話ししました。
申し上げたかったことは
・高齢化社会、シニアから後期高齢者の生活の仕方が日本文化を変える事。
・地域の伝統的な食文化を形成する農業(伝統野菜)や発酵食を継承するのは高齢の農業者であること。
・まがい物がまかり通る世界の日本食。日本人自ら、真の日本食を定義し、経済的な道すじをつけ、日本食でのビジネスチャンスを後世に残していく使命がある。真の日本食の背景には美しい日本と伝統的な日本食の生産現場があってこそ、これらを維持する努力を(日本文化再創造)。
・セシウムの半減期の30年後、日本の人口は3分の2になる。このとき美しい日本が残るために努力していくべき。
この時、もちろん安倍政権ではありませんでした。農研機構の所長さんは「私たちが言いたい事をおっしゃってくださった」と後ほどお話くださいました。しかし運営の中心人物は、内容が広すぎて、もう少し絞ってお話し頂きたかったと。
会が終了して、若い女性が「TPPについてはどのようにお考えですか?」と質問してきた。唐突でしたので「問題の病巣を外科的に切るのが先ではないでしょうか」と答えるにとどまりました。
食のブランド日本は、農研機構の新種の野菜の発表会。参加者はある特定の領域の方々のみ。皆さん、これでいいのだ、この方向で間違いない、みたいな雰囲気はある。強い日本の農業の為には確かに重要である。政府の奨励もあり、最近は特に勢いが違う。
私自身が違和感を持つのは持論が上記であること、そして在来作物の遺伝資源を減らしている原因のひとつが近代農業であるからなのです。以前の講演内容はもしかして場違い?いえ、どこかに届いている?まだ確認できていません。
さらに、農業者も高齢化が顕著(平均年齢67歳)。「農家も経営感覚を」と今回、講師は話されていました。しかし・・・もうすぐ年金生活の方が、リスクを負ってまで攻めの農業をしようとは思わないのでは・・・。
私自身、堅持しています「観光立国日本」。唱えてもう4年にもなりますが、いまでもぶれることはありません。2011年の年賀状に記したその文字は、震災で宙に浮きそうになりましたが、オリンピック、日本食文化世界遺産登録など、むしろ明確になってきたような気がします。
そういえば岩手県の高校生食育DVDを作成したのですが、霞が関の農水省の若手役人さんから問い合わせがありまして、送付したことがあります。感想のメールは感触がとても良かったです。なにか良い感じで政策に反映されていると、私財を投げ打って??の私の活動も救われるというものです。
自分の活動と論点は間違っていないような気がする、それだけは確認できましたこと、参加して良かったと思いました。講演会のあとは紹介された食材を使用しての和洋中のお料理の披露。
特に素材を感じさせるメニューではありませんでしたので、美味しく頂きました、という感想だけですね。