北東北ウエルネス研究所がスタートします。3月9日八戸市で講演会講師をつとめました。

震災後の2011年11月に農研機構食のブランドニッポンで東北地方から基調講演講師ということでご指名いただいて講演したことを思い出しました。

なにせ放射能汚染の件で東北の一次産業は大変な時期でしたし、会のコンセプトが新しい品種の自慢大会みたく続いてきたよう。講師も大学教授とか企業の研究所所長だとか学術系が主流でした。私の講演タイトル、日本文化再創造の幕開け「戦後そして大震災後へ医と食からの提言」。主催者が不満だった様でしたが、東北で暮らし、東北人のいのちの傍らにいた私からの叫びでもありました。それからテーマはずっと同じ。切り口はさまざまでも軸は全くぶれていません。どの場面でも「人に始まり人に終わる」。岩手県や秋田県では女性の方々へ「自分を生きることのメッセージ」は少しずつ浸透し、北東北の伝統野菜や食文化、自然環境を守り、そしてそれを生きていく手段にすることが経済活動へのってきたように思います。そして青森県。今度は企業様への人づくりの提案(健康経営)です。

講演内容のテーマも同じ(新聞掲載の内容には反映されていません)、Last Japan (遺された日本)です。
2016年2月25日岩手県田野畑村食生活改善Gの方々に講義と調理指導をさせていただきました。]
詳細はこちらをご覧になってください。↓↓
http://iwate-minceur.com/blog/
寒じめほうれん草フェスティバル2016開催いたしました。県内の野菜ソムリエコミュニティーの方々とのコラボです。

9カ所の地域(農家さん)の寒じめ・縮みほうれん草を生・茹ででブラインドテイスティング、1番と2番に美味しいほうれん草を選んで頂きました。

対象として三重県の益荒男ほうれん草と、岩手町西根町の赤根ほうれん草(F1)を、こちらはあらかじめ公表して試食して頂きました。
甘いだけのほうれん草なら光と肥料と作物にふさわしい気温があれば可能です。しかし健康増進に役立つほうれん草を作るために、品種では無く栽培技術がものを言います。

これが寒じめほうれん草栽培技術です。ハウスである程度まで大きく成長させて、そして寒気にさらすとほうれん草は葉っぱを縮め、内部にラジエーターとしての糖をためこみます。また寒冷のストレスは細胞内で酸化ストレスを生じさせますが、ほうれん草は自分自身でフラボノイドやビタミンCといった抗酸化物質を産生し身を守ります。
寒じめほうれん草は抗酸化力の強い野菜なのです。
しかも、もともとルテインも豊富ですから、パワーフード葉野菜なのです。
注目されているのは加齢黄斑変性症の予防。黄斑は網膜の中でも強い光が直接あたるスポットで、光の影響で酸化ストレスを強く受ける場所です。黄斑にはルテイン・ゼアキサンチンが集積して光の酸化ストレスを軽減させているそうです。体内では産生できませんから食事からの供給は大切です。
ブルーベリーに注目が集まっていましたが、これからはほうれん草の時代です。
ただ夏季のほうれん草は栄養価・機能性が高くないばかりか、硝酸が蓄積しています。
ほうれん草にはビタミンK、葉酸も豊富ですから、骨のアンチエイジングにも役立ちます。身近なほうれん草、アンチエイジング食材としての「時期・食べるべき品種や栽培法」などまで言及できそうです。無農薬・有機栽培だけにこだわると思わぬピットフォールがあるのです。メトロポリタンニューウイング狩野シェフのお料理も抜群でした。関係者すべてに感謝申し上げます。


当日の様子が新聞に掲載されました。
