守れ!生物多様性と味わう力
と題して1月24日土曜日、学習院女子大学にて開催されました。

基調講演は味わい教育(品川明先生)、生物多様性(川手先生)
講演は「生物多様性農業の中での野菜作り」長崎の岩崎政利さん
WSの一つとしてアルカ大根と在来種のほうれん草を山形SF副会長岡田先生と担当しました。



大根もほうれん草も品種や旬も画一化され個性のないものに。岩手県の安家時大根、山形県の花作り大根、ほうれん草は山形の赤根ほうれん草、比較のために寒じめほうれん草を紹介(講義・試食)しました。

鉄人料理人・伊藤シェフから南部鉄器を借用。これでグリルすると大根の味がまろやかになります。参加者に、おろし・生・グリル、それぞれ味わってもらいました。
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サプライズは秋田県の松館しぼり大根。若者が悶える姿に、うふふっ。

分科会では川手先生をコーディネーターに医農連携のお話を少しさせていただきました。


会場ではArkの野菜や商品が販売

終了後の懇親会、個性あふれる生き方の素晴らしい方々と。色々励まされます。

長崎の岩崎さんの野菜は、それはそれは素直な味。畑が見たくなりました。
領域が異なる私を明るく受け入れてくださる皆さんに心から感謝です。
寒じめ栽培を施した寒じめほうれん草は美味しく、栄養性・機能性も優れている、という事実はすでに東北農研機構での研究や調査で明らかになっていました。
しかし、品種改良でカタチだけ縮んだほうれん草が関東圏エリアで量産されており、寒じめほうれん草は価格競争でとても不利です。
寒じめ栽培により栄養価・機能性が向上するので、それだけで価値があります。積雪地帯での栽培は管理するほうもかなりの労力が必要で、価格に反映されないため栽培農家さんも少なくなってきました。
良い野菜を栽培して欲しい。価値を創造するためのイベントです。


6種類の寒じめ栽培ほうれん草、県外の縮みほうれん草2種、これらをブラインドで食べ比べて一番美味しいを投票していただきました。
参加者はシェフや野菜ソムリエさん、農家さん、流通の方、それぞれ違いのわかる人たちです。一般の参加者でも昨年の寒じめほうれん草勉強会に参加してくださった方も多く、審査員としては申し分ありません。

結果は岩手県八幡平市の農家さんがNo.1でした。数日後圃場を訪ねました。


ハウス周囲の除雪が何より大変。この寒さがあってこその栽培技術なのです。
毎日ほうれん草を食べるとして、価格は同じでも栄養価・機能性が半分だったら・・・健康への影響も違った結果となるでしょう。
寒じめ栽培ほうれん草は岩手県の自慢できる健康食材の一つです。
あけましておめでとうございます。
昨年は沢山のお仕事をいただきましてありがとうございます。今年も与えて下さいました仕事は時間と身体が許す限りお引き受けしたいと存じます。なにとぞよろしくお願いいたします。
今年は当初からの目標である、自然のチカラで人を癒す(治療する)空間の設立に向けて静かにスタートを切ります。
ひとりでは到底できないし、開設したとしてもひろく社会から活動を認めて頂けない限り変人で終わってしまいますので、周辺から超えるべきハードルを少しずつ超えていきたいと思います。
不思議な事に、信念をもったまま別領域であっても社会に役に立つと思われることをこなしているうちに、いつしか道は開けてくるものだと・・。
日本の近未来も雲行きが怪しいのですが、たぶんそうなるだろう予感をもって今の活動をしてきましたから、方向性には間違いはありません。
医食農の距離が縮まること、それは職業と経済の簡素化です。資本主義の考え方を変えてみると人はもっと安定な心身を持てるかもしれません。
3月までの予定ですが
1月15日木曜日14時から盛岡桜山ロカーレアーシャで寒じめほうれん草今季N0.1決定会
1月23日東京でスローフードのワークショプ講師「大根」
1月29日紫波で教育関係の方へ講演
2月3日秋田県の食育大会で講演
3月29日東京で医食農連携の最後のイベント
となっています。ひとつひとつ丁寧に、自分自身で満足のいく結果を得るための努力を続けたいと思います。