投稿者: 宮田 恵

2012年の反省

幅のある一年でした。模索していた自分だからできるという領域が見えてきました。

今年の思いでのフォト1枚。

 

 

歴史ある神社の石畳、旅人が描かれた石畳は、人生を模索した先人たちの「こころのカタチ」であるのだと思います。

 

そして責任を感じる一年でした。

 

医療界からの評価が以前より高くなったような気がします。医師会などから講演依頼がいくつかありました。しかしまだまだハードルは高く、研鑽と精進が必要です。

 

全国規模の数誌の雑誌に掲載されましたが、個人的な認知度はまだまだ高くありません。

 

人間として成長させていただきました。なにがあっても反射的に感情表現せず、その裏側にある要因を咀嚼してから返す言葉を選ぶようにしました。まだまだ未熟です。気づきは、肩書と人格は時として乖離している場合があるということです。皆、人間なのですね。

 

年齢や領域をこえて、沢山の素晴らしい方々にお会いできました。仕事その他が持続出来ますこと、ご一緒させて頂いたすべての方々のお蔭と、深く感謝しております。

 

難しい時代ですが、焦らずにコツコツ前に進もうと思っています。今年は多くの方々にお世話になりました。少しでもお役にたてたなら嬉しいです。もしもご迷惑をおかけしたらごめんなさい。

 

来年もどうかよろしくお願い申し上げます。みなさまのご多幸、そして真の世界平和を願っています。

 

野菜の価格

家庭画報に掲載していただきました。関係者の方々には心より感謝申し上げます。

 

記事にある野菜は特別なものではなく、ごくありふれた身近なものばかり。記事で強調したことはきちんと栽培された野菜を、なるべく新鮮なうちに(栄養価の消耗が少ない)、自分で料理して、毎日コツコツ食べることです。

 

どんな経済状況の方でも共通のこと。こちらの雑誌をめくりますと庶民の生活とはかけ離れているので、自分の記事は地味、しかしライターの方の力量で日常的な野菜がなんとも価値あるものになりました。

 

 

さて私は生活環境から美味しい野菜は苦労せずに手に入ります。富裕層が通うスーパーマーケットもあると聞きますが、そこにならんでいる野菜は本当に新鮮で美味しいかはわかりません。記事の中で、取り寄せしてでも良い野菜を、としましたのはそんな理由からです。

先日発売のプレジデントという雑誌に面白い記事が。農水産物のナゾ「いちばんかせぐのは流通業者?」という内容。農水産物部門の割合はかなり少ない。生産されてから消費者の所に届くまでに、食に係る多くの業者がひしめいています。たしかにいつでもそれなりの食事が楽しめる現代、流通業者が介在してこそ。

 

しかし生産部門では売り先の確保に悩んでいる。つくばで講演させていただいた際にも議論されていましたが、野菜工場や大型施設栽培でも悩みは共通です。

 

もっと「欲しい!」という声をあげないと手元に美味しい野菜は届くシステムは出来ないし、経営がなりたたなければ生産が持続しなくなります。

 

富裕層はマイ農家さんをもつ、それがステイタスになるといいですね。

植物工場消費者セミナー

高度な野菜生産である植物工場について、一般の方々へのセミナーと施設見学、講演会で講師をつとめさせていただきました。腎不全患者さんむけの低カリウムレタスの生産なども出てきて、医療と食生産を結びつけたいという生産企業も多いという。

 

一般の方と聞いていましたが実際はほとんどが企業の方々。私にあたえられたテーマが「食べて健康・新鮮野菜」。医療における野菜の位置づけも私なりにお話しした。

 

中野先生は野菜茶業研究所の上席研究員、植物工場について解りやすく解説していただきました。中野先生はシニア野菜ソムリエでもあります石川先生からは野菜の機能性評価法について。

 

勉強になりました。領域がことなる方々に学ぶべきことは本当に多いです。

そのあと近くの施設へ。税金と企業からの出資による。

きゅうりの試食あり。呼び名が研究所らしい。中間母本?

 

ずばり164、頭痛薬みたいだ。

 

ピノッキオ、カッシブ・・・名前は美味しくなくなりそうなイマイチ・ネーミングですが味はよかったですよ。

 

日本人の好みがばりっとした歯ごたえのきゅうりという。確かに・・。

 

野菜工場は誤解も多い。土のない養液だけで本当の野菜ができるのか?本当の野菜の定義も難しいが、雑菌がつかない、農薬を使用しなくてもいい。メリットははかりしれない。

 

そして最重要課題、燃料コストだ。まあ露地栽培でもマルチビニール、化成肥料、農薬、そういったコストもばかにならない。21世紀では野菜工場はあたりまえでしょう。

 

医療へ高品質野菜、望む患者さんは多くても、入院給食などへの導入はコスト面で難しい。医薬品は必要であれば保険診療は請求できるので、食の中身より投薬内容が重視されるのは自然な流れ。ただ本当に患者さんの為を考えれば、もっと給食の内容を吟味し、医師自らが食を知り、食による治療に保険診療の評価がついてくるべきでしょう。医薬品業界の総売り上げのほうが食生産よりも金額がはるかに多い。

 

はるばるつくばまで来て、多くの方々とお会いすることが出来ました。自然科学を専攻する研究者の方々との会話は清々しかったです。講演の機会を与えてくださった中野先生、そして関係者の皆様に深くお礼を申し上げます。