高度な野菜生産である植物工場について、一般の方々へのセミナーと施設見学、講演会で講師をつとめさせていただきました。腎不全患者さんむけの低カリウムレタスの生産なども出てきて、医療と食生産を結びつけたいという生産企業も多いという。
一般の方と聞いていましたが実際はほとんどが企業の方々。私にあたえられたテーマが「食べて健康・新鮮野菜」。医療における野菜の位置づけも私なりにお話しした。
中野先生は野菜茶業研究所の上席研究員、植物工場について解りやすく解説していただきました。中野先生はシニア野菜ソムリエでもあります石川先生からは野菜の機能性評価法について。
勉強になりました。領域がことなる方々に学ぶべきことは本当に多いです。
そのあと近くの施設へ。税金と企業からの出資による。
きゅうりの試食あり。呼び名が研究所らしい。中間母本?
ずばり164、頭痛薬みたいだ。
ピノッキオ、カッシブ・・・名前は美味しくなくなりそうなイマイチ・ネーミングですが味はよかったですよ。
日本人の好みがばりっとした歯ごたえのきゅうりという。確かに・・。
野菜工場は誤解も多い。土のない養液だけで本当の野菜ができるのか?本当の野菜の定義も難しいが、雑菌がつかない、農薬を使用しなくてもいい。メリットははかりしれない。
そして最重要課題、燃料コストだ。まあ露地栽培でもマルチビニール、化成肥料、農薬、そういったコストもばかにならない。21世紀では野菜工場はあたりまえでしょう。
医療へ高品質野菜、望む患者さんは多くても、入院給食などへの導入はコスト面で難しい。医薬品は必要であれば保険診療は請求できるので、食の中身より投薬内容が重視されるのは自然な流れ。ただ本当に患者さんの為を考えれば、もっと給食の内容を吟味し、医師自らが食を知り、食による治療に保険診療の評価がついてくるべきでしょう。医薬品業界の総売り上げのほうが食生産よりも金額がはるかに多い。
はるばるつくばまで来て、多くの方々とお会いすることが出来ました。自然科学を専攻する研究者の方々との会話は清々しかったです。講演の機会を与えてくださった中野先生、そして関係者の皆様に深くお礼を申し上げます。