食と暮らしと放射線

食と暮らしと放射線

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このタイトルでの講演会講師を引き受けるには勇気がいります。聴衆の感情・知識・・・同じ言葉でも受けとめかたが異なるのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

講演要旨です。

 

東日本大震災は日本に試練を与えました。これから「日々暮らしていく」ためには、ひとりひとの覚悟と準備が必要です。私自身、生まれ育った岩手で震災を経験し、見慣れた場所がすべて瓦礫となった光景を目のあたりにして、日本人すべてが心をあわせて強く生きていかなければならないと感じました。

高齢化社会、日本経済の衰退、福島原発事故後の放射能汚染

これは変えようのない事実です。このような時代、自分自身が健康で、この地域で農業を生業とし、次世代の事を考えながら悔いなく生きていく事について、食・くらし・放射線をキーワードにお話いたします。

 日本人はもともと肉体労働をして質素な食べ物で生きてきた民族です。戦後、食の欧米化、便利な生活環境により、身体は激変しました。世界中から食材をかき集め、余剰分は廃棄。定時定常で提供される便利な食事は、栄養的にも、人と人との繋がりにも問題を生じさせています。加えて筋肉を使用しない生活は、糖代謝、脂質代謝、そして精神衛生にも影響し、日本人の遺伝因子、そして環境因子が複合的に絡まりあい、その結果、生活習慣病が急増しています。加齢による身体機能低下は、医療機関で管理されることが多くなり、また加齢そのものがさまざまな疾患やがん発症のリスクとなりますから、国民医療費の増加に歯止めがきかなくなっています。ご自身の体をよく知り、上手にメンテナンスしながら農業を続けて下さい。

 そして福島原発事故後の放射能汚染と向き合っていかなければならない現実。私たち自身の健康への影響、農作物への影響(風評被害)、この2つの視点を持つことが必要です。もうすぐ1年が経過しますが、なぜこれまでに混乱したのかを振り返り、これまでも身近だった自然放射線、医療被曝、そして事故後「あらたに抱えることになった放射能」を把握していきましょう。最も心配される「がん発症リスク」を、他のがんリスク因子と対比し、これから予防できること、そして心のありかたについて、考えるきっかけになって頂けたらと思います。

 これまでも食と安全にはさまざまな問題点がありました。その1つに放射能汚染が加わることになり、どちらの県であれ生産者のお心を察し申し上げますと、心が痛みます。それでも生産して生きていかなければならない現実、商品として流通させるためのハードルを越えるために必要なことは、群馬の子供たちに安心して農作物を食べさせている事実と根拠を示していくことです。残念ながら日本全国、現状の検査体制や情報は生活者の安心できる選択にはつながっていません。そのための検査体制や流通を自分たちの意思でつくり上げていく(ひとまかせにしない)、そしてその努力の先には、一流野菜の産地ブランドが出来上がっていくのではないかと思います。

 最後に、私が考える「美味しい野菜」について、サイエンスをまじえ説明し、吾妻でこそ生産可能な野菜づくりの参考にしていただきたいと思います。

 群馬は大好きな県です。女性が勤勉で光り輝いている県、つまりそれは男性が女性を認めている、ということに他なりません。これからの地域社会は女性が大きな「ちから」になります。地域の魅力は人の魅力でもあります。ひとりひとりの幸せな笑顔があれば、必ず他県から人は訪れ、そして生産している食の支持者になると思います。

 東北や北関東の農業全体に元気がなくなっていますが、群馬県からいち早く元気になり、他の地域を牽引していただきたい、そう心から願っています。

「ぐぐっと心にぐんま」それに相応しい、とても良いキャッチコピーです。

 

 

 

 

 

 

 

質問が4名から

1.やはり不安。大丈夫と思ってはいても料理のしかたなどで何か対策したい。

2.福島の除染について

3.医療被ばくについて。健診とか大丈夫か。また、マスコミがとにかく騒ぎ立てすぎて不安だけあおっているようだ。もっと安心であるという情報を出してほしい。

4.転職して有機野菜栽培に取り組んでいて、やっと軌道にのったところで今回の事になった。チェルノブイリ・ハートを見て、ますます不安になった。

 

前後で群馬県独自の綿密な農作物や土壌の調査結果が発表されていました。

 

 

 

 

 

 

 

県の担当職員さんが、かなり努力、調査されているとの事、頭が下がるのです。

 

ともかく問題になるようなレベルではなく、総じて暮らしや農作物栽培には問題はないのでした。調べるとカウントされるから測らない・・・なんていう考えでは全くなく、調査も農家さんの同意を、それもデータを必ず公開するという約束で検査しているのだそう。すべてが潔く、だからこそ説得力があります。

 

それでも質問から垣間見られる不安の数々・・。別の県や東京のPTAなんかだとどうなる事か・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかしこの県での取り組みは目を見張るものがありました。もともと環境などの対策や活動への意識は高く、地域の女性たちの元気ぶりを見ると必ず乗り越えることでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

合間に訪れた産直。JA青年会会長、田村さんに同行していただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

味噌とこんにゃくと納豆とトラ豆とエゴマ、トマトと米粉のドレッシング(JA青年会会長の田村農園の商品だそうです。その他、名物いもっ娘も)を買い込みました。

 

に乗車した吾妻線。こういう旅が好きだな~。貴重な機会を与えて頂いたこと、関係者に感謝です.

 

 

 

 

 

 

 

そして小渕もと総理大臣です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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