投稿者: 宮田 恵

松茸の頃、岩泉安家地区の嘉村さんを訪ねて・・

安家地大根が収穫時期になると、短い松茸のシーズンがやってきます。決して栽培できず、収穫量も推測すら出来ない松茸。

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伝統野菜ではなくても、環境の「伝統」が感じられる松茸。安家地区のかむら旅館を尋ねました。

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嘉村さんのお台所はほっとします。

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傘の開いたマツタケは味は充分。肉厚・・・。

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銀杏も近所から・・・

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手際もとても良く・・・

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安家地大根ももちろん登場。

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松茸フルコース。このようなメニュー、日本中どこを探しても見当たりません。もう、説明はいらないでしょう。

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ダジン料理の松茸は大迫力

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嘉村さんの優しさが伝わってきます。

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岩泉はこれから秋が深まってきて、人々は冬支度を開始します。

嘉村さん、ご馳走さまでした。

 

 

 

 

ワイン会10月提案「安家地大根」

岩手県安家地大根はスローフードジャパンの味の箱舟に認定されている、ピンク色が特徴の大根です。東京南青山アトリエ・ド・フロマージュにて開催マスターソムリエ高野豊氏のワイン会に、この安家地大根をご紹介いたしました。株式会社岩泉産業開発公社のお手配によります。

 

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素朴な野菜でもお料理とワインの組み合わせで新しい輝きを持ち始めます。

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最近は伝統野菜あるいは在来作物を中心に紹介していますが、もしかしたら今回限りかもしれない食材との出会いに、参加者の皆様から好評をいただいております。私にとっては修行の場、価値あるものを表現する手法の習得は困難を極めます。

 

マスターソムリエ高野氏提案のワインは個性的。もし前説明がなければ、くちに含んだ瞬間、困惑してしまうかもしれません。今回はワインを京都の舞妓さんや芸子さんにたとえて・・・。とても解りやすいです。

 

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乾杯!皆さん、本当にお元気です。日本のワイン文化も成熟してきました。

 

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シェフと

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バイオリンの松原さん。

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安家地大根とワタリガニのフラン

葉野菜にチーズがうまく絡めてあり、薄くスライスした大根とうまく調和します。ワタリガニと地大根の卵蒸し料理も蟹の旨みと大根の個性を卵で調整、スパークリング・ワインでさわやかに頂きます。

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そば粉のニョケッティ

ニョッキの短いやつ。そば粉のちょっとの苦みが新鮮です。

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サーモンとあぎ茸のガレットグラタン

あぎ茸の旨みと歯ごたえが非常によく、良くあるサーモンのグラタンとは全くちがう味わいと表情です。しかもカリッと焼きあげたガレットがグラタンソースによくマッチしています。

 

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信州みそでマリネした蓼科牛もも肉のアリアータ 安家地大根おろし添え

しっかり味のついた肉と、添えられた野菜の調和は見事です。

 

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チーズを三種(山のシュブール、カマンブルー、山のチーズ)

 

間引きした九度山富有柿のパイとジェラート(写真、摂り忘れ・・)

 

《今日のワイン》

マンズワイン、竜眼スパークリング[原産地:長野県小諸市]

井筒ワイン、長野県原産地呼称認定・シャルドネ2012[原産地:長野県、塩尻市]

カレン・ワインズ・マーガレット・リバー・シャルドネ1999 [原産地:オーストラリア、西オーストラリア州、マーガレット・リバー]

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ワインとうよりはコニャックに近い、という説明のとおり、熟成のすすんだ白ワインは黄金のきらめき。これ、好きだなぁ。

 

アルプス長野県原産地呼称認定、ミュゼ・ド・ヴァン・ブラッククイーン2010[原産地:長野県、松本市]

シャトー・マトラ2002[原産地:フランス、ボルドー地方、サンテミリオン地区]

熟成度の高いワイン。魔女がシニア後半になったらこのような感じかな・・・。

 

安曇野ワイナリー、藍木花2012[原産地:長野県、山ノ内町]

結構個性的なお料理とワインでしたから、甘さにホッとします。

 

いつか最後の晩餐のプロデュースをするまで勉強し続けます。

 

 

日韓の精進料理

10月1日~6日、韓国のナムヤンジュ市(ソウルから車で1時間ほど)で開催されたAsiO Gusto 2013(アジオグスト)に参加しました。サローネ・デル・グストのアジア版とも言うべき大会で(テーマは味で変わる世界)、アジアとオセアニア約30ヶ国のスローフードな食と参加者が集う大規模なイベントでした。

この大会に参加するために、夏休みは2日間で我慢、いろいろ様々調整して準備してきました。

印象的だったのが韓国と日本の精進料理の同時セッション。希望した時はすでに満席でしたが、ご配慮いただいて参加できました。

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鎌倉不識庵の 精進料理研究家・藤井まり先生。とても穏やかな方でした。

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やわらかい味付けと素材そのものの味わい。毎日たべるべき食の原点があります。

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生姜飯

なすの利休汁

ごまどうふ

泥蓮根

小松菜の海苔和え

車麩ステーキ

かぼちゃの豆乳煮

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そして私にとって衝撃的な韓国精進料理。尼さんの元気な解説は、文言やストーリーは別なれど、本質的な食の考えは、今の自分が考えている理想的アンチエイジング食にかなりオーバーラップします。

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1.痛みをともなう食(動物性食品:肉、魚、貝、昆虫)は食べない。

2.痛みを伴わない食(植物性食品)を食べる。

3.流通している加工食品を食べない。

4.山野草の薬効成分のあるものを通年性にいただく。

5.発酵技術を食品加工にフルに生かし、食材を無駄なく安全に保存していただく。

(この他に、私の推奨するアンチエイジング食は、脂質バランス:ω―3や一価不飽和脂肪酸が強調されます。精進料理はシソエゴマやナッツ、胡麻を多用するので、問題にならないかと)

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講師は不登校や罪を犯した青少年の治療や更生を、カウンセリングと食事療法で何人も行なってきたといいます。なるほど・・。

 

この精進料理はビジネス化しているようです。素晴らしい。理念を貫くにも元手がいります。お二方にそれぞれ質問、丁寧に回答していただきました。もっと色々お聴きしたいことがあります・・・。

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展示場には多くのスパイス、発酵食品が展示されていました。

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展示場にて、写真撮影よろしいですか?のお願いに、天使のようにはにかんだ表情で応じてくださいました。このように穏やかに生きたいですね。

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日韓のいざこざは政治的なこと。女性たちの暮らしや心がまえは共通です。食を通じて平和を!いつの時代も平和と食べる事、そして母の愛は普遍的です。

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集合写真。きっと女性が過去を引きずることのない、あたらしい歴史に導いてくれるような気がします。