2月の「寒じめほうれん草」に続き、今回は赤の食材パワー。「トマト」それから「アスタキサンチン(植物由来)」について専門の講師をお招きしての勉強会、それに続き食事を楽しみました。
参加者は医療(医師・薬剤師・理学療法士)、製薬メーカー、それから国立大学教育学部(体育)教授、そして生産者、流通、有名な料理家の、まさしく医食農の領域から。食品の品質を科学的に知り、料理へも応用。そこに美味しさ=品質の高さ=健康への寄与という共通認識が生まれます。
演題1
アスタリール株式会社 渡邉雅則様「アスタキサンチンのアンチエイジング効果」
解りやすく説得力のある内容。サプリメントも臨床で実績をあげています。
演題2
東北農研機構 由比進先生「岩手うまれの調理用トマトの紹介」
日本でのトマト文化は生食用。輸入ものの缶詰トマトの消費は多く、調理用トマトの生産と食文化の浸透は課題です。岩手で品種改良された、なつのこま・にたきこま・すずこま はそれぞれの特徴を持っています。
八幡平サーモンの生産者。環境の良い場所そしてきれいな清水で、さらにはサーモンには天然のアスタキサンチンをエサとして与えています。サーモンピンクよりもっと赤い八幡平サーモンは健康な魚です。
お料理の担当は今回もホテルメトロポリタンニューウイング・モンフレーブの狩野シェフです。赤の食材のオンパレード。高い料理技術があってこそ!
すずこまトマトの蟹詰め カタロニアソース
八幡平サーモンのマリネと彩り野菜サラダ
赤座海老とビーツのコラボレーション
真鯛のソテーのすずこまソースと山葡萄ソース
紫波もちもち牛モモ肉と単角牛ホホ肉の煮込み人参のロースト
赤いフルーツ ハイビスカスゼリー
皆さん堪能してくださいました。
日本人の身体の変化をとらえる事について、高齢化が進んだということ、肉体労働が減ったということを考慮しなければなりません。
数値だけの栄養学がいかに愚か、そしてその考えが輸入品や加工品の入り込む隙をつくってしまっている、ということ、専門家・細分化されすぎた社会に、気づきをもたらしたいです。
クロージング・リマークスは伊藤勝康シェフ。次回は10月3日、遠野での緑峰高校とのコラボ・イベント。
https://docs.google.com/file/d/0B0U3cKtEuBrGc2NtSVFzVzhoV3M/edit
次回も繋がります。
8月1日いわて地産推進会議主催、いわて産直交流会がオガール紫波で開催されました。産直や農家レストラン運営に係る方々、行政関係者の意見交換会でした。
実行委員長の伊藤勝康氏よりご挨拶。
第一部で講師を務めさせていただきました。 岩手県で生まれ育ち義務教育から大学まで岩手県で教育を受け、地域医療、子育て、介護の経験から医と食についてお話させていただきました、医薬品市場と農業総生産市場がさほどかわらない規模であることに疑問を持ち、医療消費者か?生産者か?シニア世代の暮らしが日本の未来を変える、その先に豊かな暮らし「黄金の国いわて」が見えてくる、と締めくくりました。これまでとは全く違った内容の講演に、第二部ではこれからの産直や地産地消の運営に、沢山の示唆をいただきました、と沢山の方にお声掛けいただきました。こちらこそ大変ありがたかったです。
第二部は事例発表・意見交換会。これまでにない活発な討論が展開されたようです。
第三部はお二人のスーパーシェフによる、地元食材をふんだんに利用した交流会。
お料理する姿、美しいですね。
わたしも「笑い」を導くお料理参戦。たこ焼き器持参で会場の片隅でたこ焼き。
割烹着で記念写真。毎日こつこつ料理する人があっての健康と幸せなのです。黄金の国には働くことに幸せを感じる女性あり。
遠野の藤井様が、また宝物を持参。
遠野の「琴畑かぶ」です。一旦、途絶えたか?と思われたこの野菜、今年、みつかった種を畑で甦らせた様です。とっても愛おしいです。
スーパーシェフがお料理すると・・さすが素晴らしい。
スローフードいわてから安家地大根の早蒔き、早取りのミニが届きました。バーニャカウダ風のドレッシングで頂き、ちっちゃいくせに存在感たっぷり。 生産者の方々には、人々をシアワセにできる農作物であること、もっと自信をもって何歳になってもクリエイトして頂きたいです。医療から応援していきます! その先に黄金の国いわて、観光立国日本、という次世代への遺産が。
医療での食事療法は食品成分表と栄養学が基本ですから、その指導は単位とかグラムとかカロリーとか、かなり味気ないモノです。加工品のパッケージには糖質、脂質、塩分などなどの記載があり、体重増加や生活習慣病の方々は数値で食を判断しているありさまです。食と健康の分野が注目されていますが、タニタ食堂とかバランス弁当だとか、美味しいは関係ない数値の優等生の食事がもてはやされていて、なんだか残念です。数値あわせの食・食材コストから選択されるのは輸入食材。日本人の多くが外国の食で身心を構成しています。
素材の良しあし、すなわち品質から食を見れば、それは大地や海へと思いは馳せます。とれたて新鮮野菜、森林からの山菜やキノコ、近海魚、海藻、それには成分表には記載のない、さまざまな植物化合物・成分があふれています。それを美味しくいただくのが料理です。
皆で集まってワイワイ飲んだり食べたり。近年、その食文化はどんどん衰退し、できあいの食をテレビのリモコンやスマホの前でかきこむ人々のなんと多いことでしょう。仕事の合間に食べる食、心が豊かになれるはずもありません。もちろんそのスカスカの中身のない食は確実に身心をかえてしまします。食が病気の要因なら食事で治療すればいい。数値だけ正常値にしようとする医療は、結局、薬物治療の治療実績(データー)にたよることになります。
秋田県北秋田市のボア・アンクープへ。フレンチ・レストランです。紹介いただきシェフとお電話でちょっとお話をして、なんだか只者ではなさそう・・・土地と人と食を確かめたく、今日にいたりました。
根野菜のスープ。ジュンサイが浮かべてあります。最初ほわっと、あとからちょっとピリリ感のところにジュンサイがするりと入ります。
お魚料理、ニンジンが美味しい。魚の下には大麦が。
パンも全粒粉・ライ麦。
デザートはバナナの焼き菓子にバニラアイスと地元のブルーベリー。表皮が薄くて優品のブルーベリーは同伴の秋田市の野菜ソムリエさん持参です。
この味わいと栄養の密度の濃さ!!食べた後、身体に貢献してくれる食は数値ではないはずです。
どしりとした個性が魅力のシェフに、とても大きなポテンシャルを感じます。
調度、生産者の方が食事をされていて、その方の職業はマタギ。山菜、キノコ、ジビエ・・・首都圏の飲食店に発送しているそうです。シェフをまじえて皆さんで地元食材や地域の食を語り、笑顔で時間は過ぎていくのでした。
先週、医師の会で講義させていただきました。
素材の美味しさ、素材の成分(特に機能性)の身心への影響、腸内環境への影響などなど・・
そして美味しい野菜を懇親会のメニューに反映させて、医療を行う方々が食材の品質まで知るようになると、処方箋発行だけではない食からの治療が推奨されるのではないか、と考えております。
食と農を語る医療人の会。第2回は9月11日(木曜日)赤の食パワーです。皆さんにお声かけさせていただきますね。