自然が先生でした。いろいろな植物を観察する幼少期。青いバラが図鑑になく、それならと小学2年の私はインクを持ち出して花瓶の水に混ぜて白バラをさし数日間待ち続けました。
もちろんそんな事で花の色が変わるわけではありません。どうしても青いバラが見たかった。
その後遺伝子操作で青いバラが出来たと聞いたのは大学に入ってからでしたでしょうか。しかし一般的な流通には至らないと。何十年も研究が続き、新聞に女性研究者の苦労話が掲載されていました。上司と会社の理解があって研究が続けられます、と。
いつか見てみたいと。幼いころがよみがえる。
そしてここ数年で改良が進み青いバラは頑張れば手に入る、とか。私は何であれ青いバラが見たかったのです。遺伝子操作のバラでなくても、インクを吸わしてでも生きている真っ蒼なバラが見たい。
今日願いがかないました。特殊なテクニックで青い染料を吸い上げた真っ蒼なバラ。あのころ小さかった私は、いつ色が変わるかと何時間でもバラを眺めていた。あれからもう35年。
遺伝子操作の青いバラは薄い青色だとか。あまり興味がなくなりました。インクを吸い上げたらきっとこうなるだろうという想像どおりのバラがここに。
以前、仙台のお花屋さんのご主人に昔話として語ったことがありますが、本日、職場にかっこよく届けてくれました。本当にかっこよくさらりと。最高のクリスマス・プレゼント。