「治癒」と「症状をとる」治療の違い

ご高齢の方の医療は「治癒」よりも「症状をとる」ことが主体なのですが、どうも受診される方々にその心構えがみうけられません。医療者側もうまく説明できていません。

選択肢図

たとえば退行期の骨関節疾患には治癒はありません。あくまで症状をとる、これ以上、悪化させない、という対症療法がほとんど。しかも除痛=鎮痛剤でパーフェクトの結果は得られるわけでもなく、漫然と鎮痛剤を処方することで、上図③関係の無い方向へ拡散してしまい有害事象が起こることもあります。

 

一度の検査、処方で納得がいかない時、良く医療機関を変える人も多いのですが、痛みのコントロールを他人任せにすることも良くないと思います。主治医とよくコミュニケーションをとり、代替案をさぐる必要があります。しかし日本の医療のしくみ、整形外科は診察料が低く抑えられているため、内科診療より多くの患者さんを診ないと医院経営が出来なくなるのです。困ったものです・・・。

 

当医院では月1度、セルフ・コントロールのための運動療法セミナーを開催しています。健康法や療生法などを組み合わせ、ゆっくり改善に導く方法がお勧めです。わき腹が痛い、肩が苦しい、肩甲骨のあたりが押されるように苦しい・・・内科に行けば沢山検査されてしまいそうな主訴ですが、骨関節筋肉の痛みである事も多いのです。

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7月のセミナーでは「呼吸補助筋」にスポットをあててメンテナンス。呼吸器疾患でも大事になる呼吸補助筋です。うまくメンテナンスできれば肩こりなどの症状緩和に加え、呼吸機能も改善します。大きな声を出すことはアンチエイジングにも役立ちます。

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セルフケアを続けることは自分自身の身体を向きあう事。この身体が食べたもので出来ている、とおもえば食事にも心が行き届きます。人任せで整体院に行ってもその場限り。自分の指や手のひらで自分の身体を確認していくことが大事です。

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歩けなくなれば認知症や抑うつなど心の問題にも影響してきます。医院経営には直接結びつきませんが、院長の治療を最大限に引き出すサポートを続けていきます。

 

次回セミナーは9月4日(水曜日)、開院1周年記念コンサート終了後14時からです。

 

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