8月1日いわて地産推進会議主催、いわて産直交流会がオガール紫波で開催されました。産直や農家レストラン運営に係る方々、行政関係者の意見交換会でした。
実行委員長の伊藤勝康氏よりご挨拶。
第一部で講師を務めさせていただきました。 岩手県で生まれ育ち義務教育から大学まで岩手県で教育を受け、地域医療、子育て、介護の経験から医と食についてお話させていただきました、医薬品市場と農業総生産市場がさほどかわらない規模であることに疑問を持ち、医療消費者か?生産者か?シニア世代の暮らしが日本の未来を変える、その先に豊かな暮らし「黄金の国いわて」が見えてくる、と締めくくりました。これまでとは全く違った内容の講演に、第二部ではこれからの産直や地産地消の運営に、沢山の示唆をいただきました、と沢山の方にお声掛けいただきました。こちらこそ大変ありがたかったです。
第二部は事例発表・意見交換会。これまでにない活発な討論が展開されたようです。
第三部はお二人のスーパーシェフによる、地元食材をふんだんに利用した交流会。
お料理する姿、美しいですね。
わたしも「笑い」を導くお料理参戦。たこ焼き器持参で会場の片隅でたこ焼き。
割烹着で記念写真。毎日こつこつ料理する人があっての健康と幸せなのです。黄金の国には働くことに幸せを感じる女性あり。
遠野の藤井様が、また宝物を持参。
遠野の「琴畑かぶ」です。一旦、途絶えたか?と思われたこの野菜、今年、みつかった種を畑で甦らせた様です。とっても愛おしいです。
スーパーシェフがお料理すると・・さすが素晴らしい。
スローフードいわてから安家地大根の早蒔き、早取りのミニが届きました。バーニャカウダ風のドレッシングで頂き、ちっちゃいくせに存在感たっぷり。 生産者の方々には、人々をシアワセにできる農作物であること、もっと自信をもって何歳になってもクリエイトして頂きたいです。医療から応援していきます! その先に黄金の国いわて、観光立国日本、という次世代への遺産が。
医療での食事療法は食品成分表と栄養学が基本ですから、その指導は単位とかグラムとかカロリーとか、かなり味気ないモノです。加工品のパッケージには糖質、脂質、塩分などなどの記載があり、体重増加や生活習慣病の方々は数値で食を判断しているありさまです。食と健康の分野が注目されていますが、タニタ食堂とかバランス弁当だとか、美味しいは関係ない数値の優等生の食事がもてはやされていて、なんだか残念です。数値あわせの食・食材コストから選択されるのは輸入食材。日本人の多くが外国の食で身心を構成しています。
素材の良しあし、すなわち品質から食を見れば、それは大地や海へと思いは馳せます。とれたて新鮮野菜、森林からの山菜やキノコ、近海魚、海藻、それには成分表には記載のない、さまざまな植物化合物・成分があふれています。それを美味しくいただくのが料理です。
皆で集まってワイワイ飲んだり食べたり。近年、その食文化はどんどん衰退し、できあいの食をテレビのリモコンやスマホの前でかきこむ人々のなんと多いことでしょう。仕事の合間に食べる食、心が豊かになれるはずもありません。もちろんそのスカスカの中身のない食は確実に身心をかえてしまします。食が病気の要因なら食事で治療すればいい。数値だけ正常値にしようとする医療は、結局、薬物治療の治療実績(データー)にたよることになります。
秋田県北秋田市のボア・アンクープへ。フレンチ・レストランです。紹介いただきシェフとお電話でちょっとお話をして、なんだか只者ではなさそう・・・土地と人と食を確かめたく、今日にいたりました。
根野菜のスープ。ジュンサイが浮かべてあります。最初ほわっと、あとからちょっとピリリ感のところにジュンサイがするりと入ります。
お魚料理、ニンジンが美味しい。魚の下には大麦が。
パンも全粒粉・ライ麦。
デザートはバナナの焼き菓子にバニラアイスと地元のブルーベリー。表皮が薄くて優品のブルーベリーは同伴の秋田市の野菜ソムリエさん持参です。
この味わいと栄養の密度の濃さ!!食べた後、身体に貢献してくれる食は数値ではないはずです。
どしりとした個性が魅力のシェフに、とても大きなポテンシャルを感じます。
調度、生産者の方が食事をされていて、その方の職業はマタギ。山菜、キノコ、ジビエ・・・首都圏の飲食店に発送しているそうです。シェフをまじえて皆さんで地元食材や地域の食を語り、笑顔で時間は過ぎていくのでした。
先週、医師の会で講義させていただきました。
素材の美味しさ、素材の成分(特に機能性)の身心への影響、腸内環境への影響などなど・・
そして美味しい野菜を懇親会のメニューに反映させて、医療を行う方々が食材の品質まで知るようになると、処方箋発行だけではない食からの治療が推奨されるのではないか、と考えております。
食と農を語る医療人の会。第2回は9月11日(木曜日)赤の食パワーです。皆さんにお声かけさせていただきますね。
あきた郷土作物研究会・ワークショップinよこて
~大屋梅・八木にんにく・新処(あらどころ)なす~
かなり以前から秋田の農作物に興味があり、親しかった野菜ソムリエさんに案内されるがまま見学させていただいておりました。2年前から秋田県立大学が中心となり郷土作物研究会が発足、山形大学の江頭先生も関わりを持たれておりましたので、充実した会となっており、私も会員登録させていただいております。
大屋梅の歴史は1200年前ともいわれ、横手市大屋地区には樹齢400年ともいわれる古木が大事に育てられ、そして今年も収穫の時期となりました。
保存会の方の語りはなかなかユニーク。平泉と歴史的関わりもあり、今度、大屋梅が平泉に移植される予定でクローンの梅の樹を育成中だそうです。
栽培農家さん。しかし秋田の女性は何歳になっても美人ですね。
そして八木ニンニク。6片あるいは4片の思ったより大きなニンニクでした。
新処なすは、まだ収穫時期ではなく、見学なし。
その後、デリカッセン紅玉さんで、地元食材を使用したランチ。新処なすのつけものは昨年のもの。コンクールで何度も金賞を受賞しています。ニンニクのバーニャカウダ、ポタージュスープ、梅の果肉を使用した鶏肉のグリル、などなど、大変美味しくいただきました。
その後、事例報告。
新処なすの紹介:生産者黒沢さん。
大屋梅のペースト、ジャムを製造する加藤正哉さん。
地域の食材をいかす紅玉のとりくみ。高橋基さん。
この高橋さんの報告は共感することが一杯。会社は樹、地域は大地。地域とともに生き、地域に生かされる。ビジネスはもちろん大事だけれど、戦略ではなく生き方、ライフスタイル。そのように申されました。
共感を覚えます。大屋梅保存会の方、そして生産者、高齢化は現実ですが、そのなかで「働く」「生きる」が爽やかに地域をかけぬける。そういった地域の清涼感・爽快感こそ地域の魅力であり、幸せであり、ビジネスをする意義でもあると思うのです。
お若いのに、どしり安定感を感じます。奥さまが素敵なのです。お料理も担当なさっています。
成功例「あきた食彩プロデュース・伝統野菜漬物シリーズ」この会社は行政からの出向、銀行、そして京都の有名漬物屋や有名アドバイザーのコンサル付きですから、成功して当然いえ、こけたら総スカンの、ある意味厳しいかもしれませんが、出来あがった贈答用漬物は秋田であって秋田でなく・・・。なにせ味が京都よりなのでしょうから(東北の漬けモノはかなり塩辛い)。良いのか、悪いのか・・。
今日一日、ゆるりと横手で過ごし、自分の立ち位置やいろいろな状況で発する言葉をブラッシュアップした良い1日でした。
ところで横手は焼きそばの町から、ラーメンの町にいつしか変わっていましたよ。