投稿者: 宮田 恵

在来作物を楽しむ会2014 in ロレオール

今回で2回目の岩手県の在来作物を楽しむ会を11月16日(日曜日)ロレオールで開催していただきました。

古民家

石黒農場敷地内の素敵な古民家に移転したロレオール。在来作物がさらに美しく見える場所です。

炭火

安家地大根をホイル焼きにしています。

 

今年は在来作物にとても縁が深く、関わるほどにその歴史や背景に引き込まれてしまいます。晩秋は在来作物がさらに美味しい時期、かつて岩手は凶作にくるしめられた歴史。稲作の出来が良くないと夏季に判断されると蕪や大根を多めに巻いたとか。よって糖度の高い蕪、フィトケミカルの多い赤色の作物が多いのかもしれません。

坂本赤かぶ

 

坂本赤かぶ。赤色は美味しく見える食材、そして種を伝承してきた農家の女性たちの美意識、そう勝手に思う事にします。

琴畑かぶ

 

琴畑かぶ

砂糖かぶ

さとうかぶ(矢越かぶとも言います)

 

少しレクチャーさせていただきました。お隣の秋田県の在来作物の話題も交えながら。   お料理はさすがに素晴らしい。いえ、今日は特に野菜のいのちと伊藤シェフの鼓動が同期し、大地からテーブルに連続しているかの様な感動の食でもありました。こういう食は身体が震えます。

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サトイモのグリル:イクラ・南部鮭冷燻削り 里芋は津志田の里芋です。

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ワラサの炙り 安家地大根炭火蒸し焼き・グリル・サラダ      安家地大根を三つの料理法で。それぞれが別の顔を持ち始めます。

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鮃のポワレ 青平豆・黒平豆 ポロネギのブレッグ     ポロネギは西洋野菜ですが美味しいのでもち込み(佐々恵農園)

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岩手シリアルとサトウカブ(矢越蕪)のリゾット:稚鮎・イサダ・早池峰菜も入れて

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ほろほろ鳥南部鉄器焼き 白皮サトウカボチャ・坂本赤かぶ       ほろほろ鳥は胸、もも肉、そして内臓のスペシャル。これはなかなかありつけません。

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日本鹿のポアレ・どんぐり粉と山葡萄のソース、むかご・山栗・キクイモ・カリフラワー           こちらのソースは素人には無理。個性的なソースと鹿肉が大地のブッシュフード(自然に生えている食べられる植物)と風合いをあわせ、晩秋の森林の落ち葉をカサカサと踏んであるいているような気分になりました。 IMG_0488

すたれ小豆・牛乳のアイスクリーム 食用ほおずき 今年もデザートはすたれ小豆で。

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お品書きです。

 

 

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参加者の方々と深い会話ができましたこと良い思いで出来ました。そして集まって美食する事のしあわせが普遍的であることが再認識でき、とても感慨深い会でした。

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そして、初対面の縄文にんにくの方に「あなたはブータンに行きなさい!」と。   はい!必ず行きたいと思います。

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主催してくださったスローフードいわての茂木さん、いつもありがとうございます。

会話

岩泉からお越しくださいました会員の皆様、なんだか幼少期のしあわせな食卓を思い出します、これからもよろしくお願いいたします。そして伊藤シェフとスタッフの皆さま、いつもわがまますみません。もっともっと発展させたい「真の美食」と「地域を幸せにする食材の追及」です。

 

在来作物(伝統野菜)で磨く<食文化・ヒト・地域>前編

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在来作物(伝統野菜)で磨く<食文化・ヒト・地域>8年前から私の論点はぶれることはありません。   11月6日岩手県食の匠認定式後の講演。食の匠は岩手県の財産です。食育も伝統野菜も食の安全も行政の取り組みは周囲の県より見劣りします。しかし、この食の匠の方々の存在に岩手の伝統食文化と地域づくりが委ねられています。演題は「いのちを耕すお台所・輝け割烹着シェフ」。

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11月8日岩手県岩泉にアルケッチャーノ奥田シュフがツーリストと庄内の生産者を引き連れて岩泉入りしました。岩手の食材の素晴らしさを解説。特に松茸だそう。山形には松茸は育たない、意外でした。私にはすごくありふれた食材です。

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震災時のロレオール伊藤シェフとのエピソードを交えて活動を披露してくださいました。

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大槌在住和楽器奏者もと姫神センセーションギタリスト。被災されたそうですが、全国から届いた楽器で演奏を再開できたと。とても心に染み入る演奏でした。

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奥田シェフのお料理。

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前菜

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短角牛と安家地大根

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メニューは最後まで変更あり、紫白菜を牡蠣で蒸して揚げたワンタンの皮を散らしています。

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岩泉道の駅樹縁の松茸とひっつみ。この味で育ちました。

 

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奥田シェフは表情を変えませんがゲストをきめ細やかに見渡しています。ある種独特のムードがありますが、それが自然と一体化しているということ、今日気づきました。風みたいな人なのですね。基本的にとても優しい方です。樹縁の方々との「約束」を果たしに今回ツアーを企画されたそうです。

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庄内の生産者の方々も同行されていました。よみりのレシピの焼き畑農業の方が!!先週、渡辺監督にお会いしたばかり!!出会いは一気に訪れました。

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  庄内の生産者の方々、奥田シェフと集合写真。心があったかくなる日でした。

第3回石巻市食育健康フェスティバル

いのちをはぐくむお台所~医と食から伝えたい生産者への感謝~というタイトルで講演させていただきました。

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市議会議員の方々も最後まで聞いてくださいまして地域の意識の高さを反映していると感じました。

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会場は食育

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健康に関するブースが多数。正直な話・・・東北6県の中で食育の組織、レベルとも宮城は格段に先をすすんでいます。

 

一般の方々へのお話しは気持ちを掴むのがとても難しく、知人に案内していただいて2週間前に生産者を見学させていただきました。

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この「手」のお蔭で私たちは健康でいることが出来るのです。芹農家さんの手。素晴らしい吉野まいたけ。

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石巻の夜も堪能。開店間際のカウンター片隅で秋刀魚の塩焼きと日本酒で色々思いを馳せながらイメージづくり(とは名ばかりの酒のみ)。

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ゆるきゃら「いしぴょん」はとっても可愛い(ゆるきゃらには興味のない私でしたが)。

食の宝庫石巻の今後の発展に期待したいですね。主催者の方々に終始おこころ遣いいただいてなんだか申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、医食生産の距離が縮まることの大切さ、少しでも到達できていれば幸いです。