
野菜は身近で安価、ごちそうではない・・・そう考えている人も多く、特にここ岩手では野菜はありふれた食材。その壁をうちやぶり、野菜を全面にうちだしたディナー会を開催したい、と相談されたのが岩手県花巻市・ホテル花城。こちらの1階のレストラン・マグノリアは地元に根強いファンを持つという、隠れた名店です。花巻は空港も新幹線駅もある稀有な場所。この食を食べたい、と観光客が目指してくるようなレストランが必要と、以前から感じていました。観光客の食への期待度は地域全体を底上げします。私は文化を創りたいだけ・・・。安くて便利な食は日本人を幸せにしません。
美食は美食。

美食は支援する人が必要。つなげる役割を感じます。

平泉世界登録を受けて、世界の舞台に躍り出るレストランは岩手には数限られているが、若く努力家で、そして謙遜を忘れないシェフの渡部氏の創る新しいフレンチ、世界へ発信させたい。
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http://doctor-ls.com/2010/1113/1456/
http://doctor-ls.com/2010/1230/1497/
被災地での「幸運の自己血糖測定器」のお話
被災地の仮設診療所で患者さんから伺った血糖測定器(以下SMBGと略します)のお話。

SMBGの為の機器はこういった掌サイズのもので、指先などに細い針を使用して血糖を自分で計測します。これは私が持っているSMBG.
さて、その方はインスリン自己注射を実施している方。震災に限らず、非常時その他どんな時にも糖尿病治療に必要なものは一つにまとめておいてあったそう。震災当日は近所を散歩していたそうですが、避難指示が出てすぐに自宅にもどり、非常時持ち出しバッグを持って高台へ。しかしSMBGの機器はバッグからいつの間にかこぼれ落ちていたのだそう。
その後別の機器を使用していたそうですが、使用法が少々違っていて測定に難渋していたそうです。
それが1か月後、地元の幼稚園児が、とてもきれいで素敵でしかも名前が記入されていたポーチに入ったSMBGを岸壁よりの場所で見つけて、その後ご本人のもとへ届けられたのだそうです。
今日そのSMBGを「これなんですよ」と。津波にもまれても中に水がしみ込まず、壊れることなく現在も毎日使用しているのだそうです。
戦争のようでした・・。その方は最初にお話しされました。
私は何十年も糖尿病とむきあってきましたが、体調を崩さない様に身体を気づかい、つねに「何かあったら・・」を考えながら生きてきたのが今回とても役にたちました、周りの「もの」はほんとうに全てなくなりましたが、自分と家族と、そしてこの自己血糖測定器は残り、ひとの暖かさや支援してくださる沢山の方々の「ひと」という存在が今の自分の全てなのです。
糖尿病の自己管理は人生も良い意味で管理できるのですね。そう思いました。被災地された方々から、今日も多くの事を学びました。
宮城食育アドバイザーをしている。こちらの県は食育のシステムが良く構築されていて、
http://www.pref.miyagi.jp/kensui/syokuiku/sokuikuouendan/adobaizamain.html
食育アドバイザー(私)がかつて食育コーディネーターに講義をしたときがご縁で講師指名となったようだ。食育としての講演・講義は宮城県の方が多い。岩手県の高校生への食育は研究でしたからこちらからの「おしかけ」に過ぎなかったわけで・・。

園児による「はやね・はやおき・あさごはん」は宮城県食育のキャッチ・コピー、それに歌と踊りがついた。いや~子供はいつの時代も可愛い。

食育推進の会長さんのご挨拶。宮城の女性は聡明な方が多いのですよ。
90分講演で結構大変。それにこういったオープンの講演はどのような方が来ているのかは予想しきれない。そのようなときは動画・歌曲を準備する。
イベント後、食育関係食生活改善関係の方々がそろって反省会を。その場にも出席、と言われたので参加。アンケート用紙を見せていただいた。大絶賛と反対の意見。私の場合は必ず二極ある。しかし今回は歌に救われた。
「難しい、専門用語が多すぎる、、色々。最後に、歌はとても良かったです」
一方、会場には遠路、私に会いにきてくださった方が2名いた。これはありがたいです。本当はもっと色々お話ししたかった・・・。
この地には親戚がいたのです。相変わらず美人です。
ちょっとだけ残念だったのがお昼のお弁当。
この町でずっと医師として勤務されている、自治医科大学1回生の先生とお話できたのは貴重でした。
よい1日でした。ご縁に感謝です。