
かつて沢田研二のポスターに向かって樹木希林が「ジュリー」と語りかける(叫んではいない)シーンがあった。黒い腕抜きと指先のない軍手がぼんやりと思い出される。
キザな男性はどうも好きになれなかった。しかし最近は気障(キザ)な男性になかなかお目にかかれない。ナルシストは多い。どうしようもないくせに「俺ってすごい」と思い込んでいる人もいて、まぁ幸せな人だと思うこともある。
気障はかっこいい。やはり沢田研二はかっこよかった(最近は姿をお見かけしない)。♪♪ あなたに今夜はワインをふりかけ、酔わせたい・酔わせたい・酔わせたい・・・・あ~あなたを。たぶん阿久悠氏の作詞だと記憶しているが。
ジュリーと呼びたいようなタレントさんがいない。テレビをみていないせいかもしれないが。伊集院静氏のエッセイは好きだが、お姿がわからないのでジュリーとは声にだせない。今の日本女性にはジュリーが必要。かつての樹木希林の様に。
今夜は久しぶりに心と時間に余裕がある。粋に暮らしたい。青果物コーナーに行ったら選ぶ野菜だって迷わない。ベビーリーフをふりかけて酔わせたいジュリーは・・・・現れるのか。うーん。

岩手県医師会女性医会主催の一般向け講演。医師の方も一般の方もいらしているので、講演内容の構成に悩みました。
野菜ソムリエと肩書きがついているのならば、自身の等身大の気持ちを表現すればいい。と勇気を出し、思いっきり元気に語ってみました。同業から「アホ」といわれても、それはほめ言葉として受けとましょう、と臨んだ一時間。岩手の健康食材で県民が元気に幸福に過ごせたなら、自分たちの体で検証できたことになる。その営みが出来ることを喜びや誇りにしたい。自分自身の心と体の健康という内面の美しさと生きる背景が健全で美しい事、これがいわてビューティフル・ライフ。人も国も食の上にたつ。地味なフレーズながらとても含蓄のある佐伯先生の言葉です。
もうひとつのビューティフル・ライフとして。医師の患者さんへの「治療をさせていただいているという感謝の気持ち」と「患者さんの医師への感謝(注:無理強いしているわけでは決してありません)」がひとつになったら(共感)、医師不足で問題は多いけれど、きっと岩手の美しい医療文化が始まるような気がします、と結びました。
さておき、自分が野菜生活を楽しんでいる姿が新鮮だったらしい。小児科の先生、糖尿病の先生、歯科の先生、皆さん「食べることの指導」に悩んでいる。外科の先生から、美味しい野菜ってどこで売ってるの?と素朴な疑問。美味しい野菜を追い求める私の姿はたいそう楽しそう・・・らしい。ここまできたらOK!OK!等身大の自分表現が効を奏した。
今日のさりげなく展示の野菜、つるつき安納芋。マスコミが入るときは必ず野菜を準備します。実像こそが語りがなくても最も多くのメッセージを伝えるからです。
ここ一年の野菜ソムリエとしての階段は一段一段高くて長くて屋上が全く見えなくて・・・しかし悩むことは無いよう。美味しくて面白い野菜をこれからも貪欲に探していくことにします。写真のトマト、施設栽培ものなんですが、一度、注文して取り寄せたら半年前にくらべて「まずーい」。正直にお話したら、はしりなのでもう少ししてからなら・・・と。今日のトマトの味は85%くらいになっていて安心しました。
医師会長さんに最後にトマトを手渡し。食べても食べなくても「医師・野菜ソムリエ:宮田恵」のメッセージを残したつもりです。ハッピーッ!は伝染するのです。
左側が先日の講習会で用意されていたお弁当、右側が自作の速攻お弁当。
両方とも雑穀ご飯ですが全く違います。自作のお弁当の雑穀ごはんには小豆とアマランサス、きみ、ひえ、はと麦がごっそり。左側は色が一見鮮やかですが黒米の色が白いご飯に移っています。雑穀の分量も内容も質も異なります。使用した雑穀は100%岩手県産です。
おかずの野菜の量と色の違いに注目。左側のお弁当、おかずにお饅頭。最近よく駅弁にも大福が付いている事が多いのですが個人的にはどうも苦手・・・。トータルでカロリー、GI値、抗酸化物質、脂質バランスなどアンチエイジング・ポイントは自作のものがベター。
ちなみにこのお弁当、抗加齢医学会の講習会で用意されていたもの。会場では食についての熱い議論が交わされていたのですが、その意気込、熱意が社会に反映されることを願ってやみません。