大通り健康教室 136回目の講師を仰せつかりました。

一生役立つ「食事療養」の基礎知識、と題しましたのは、最近学び始めています統合医療的考えからです。いろいろな食がありますが、医学的な食の知識を持つことで、自分の身体をセルフケアしていく事、その他にココロ、カラダの状態も含め、自分自身が健康を実感することが大事、そこを表現したくて「食事療養」とさせていただきました。

主催の大通り鎌田内科クリニックの鎌田潤也先生から会の主旨を説明いただきました。医師だけではなくリハビリ、スポーツ、地域産業などで活躍されている方々も歴代の講師に沢山いらっしゃいます。
この食事を摂るべき、という押しつけはしません。食環境を理解し、カラダの中に食材が入ったときどのように動くのか知っていると、毎日の食事の選択も変わってきます。
毎日こつこつ良い食材を体に取り入れるための「方法:たとえばマクロビとか」、「技術:自分自身で料理するとか」、それをドライブするチカラ(自分で出来なければお手伝いさんを雇うなどの経済力)があって、そして自分の道「人生」があります。ちょっと講演を聞いて知識をつけても、毎日コツコツ実行しなければ意味がありません。全ての健康法にあてはまります。

さて今回サプライズ。フルート・オカリナ奏者の中島誠一先生にお越しいただきました。音楽療法も統合医療の重要な位置づけにあります。すでに精神科では音楽療法は実施されていますが、単にきれいな音を聞くとか、技術的に素晴らしい音楽演奏を聴く、という事ではないと思っています。演奏家が音を聞く方々の心にどこまで届けるのか・・・それは音楽家の魂であり、そこに技術ではない「芸術」があるのです。すでにご高名な演奏家の中島先生でしたが、医療を背景としたこの講演会のシーンでご紹介できたこと、私はこの1つだけでも十分に満足でした。

さまざまな方々が参加しておられましたので、講演内容がどこまで到達したかはいつも不安なのです.

先日、お礼のお葉書を拝読して安堵したところです。

沢山の方々が参加してくださいました。鎌田先生のご尽力、特に今回から鎌田先生のとりはからいで雑誌Vivittoにあらかじめ掲載されました結果だと思っております。心より感謝申し上げるとともに、単に患者さんを多く診察するだけでない、人々に慕われ尊敬される医師をさらに邁進していきたいたいと思っております。
大阪ガス生活館デリパで講演させていただきました。

思えばone dropの宮谷さんの人間力に引き込まれ、自然な流れで講師をひきうけて・・ここに登壇するのが決まっていたかの様な感覚すら覚える時の流れでした。そういえばシニア野菜ソムリエ取得の際の講義もほとんど大阪で受けていました。

内容は
「生涯:ライフ」
食環境
何を食べるべきか?
食の基礎知識:食べてからの栄養学
食の安全
美と健康:どう生きていく?
盛りだくさんすぎましたが、今後の展開を読むためにも広く浅く、の構成です。
表面しか知り得ていませんが関西の方々とのコミュニケーションはとても心地よいのです。それに今回参加してくださった方々は医科、歯科、栄養学、お料理、などの各分野で食育活動を行っている方々、基礎知識は充分なので、自分の言葉で知見をお話するだけですからとても心地いいのです。

自分で選んだ食事(健康法)methodを楽しく毎日継続実践する技術skill、それをドライブするチカラ(経済力)、それは自分の生きる道。

最後に参加者全員からいただいたお言葉に勇気と希望を頂きました。関西すてき!


昼食はTANAKAさんのヘルシーお弁当。自然な食材の風味を生かし切ったランチでした。田中シェフは優しく、ここでも例外なくお料理に人柄が映し出されていました。
医療と食産業、農水産業が共通理念を持ち、ビジネス展開できるなら、健康食品で解決できることは少ないと一般の方々だって気づくでしょう・・・。六次産業に携わる方々も意識してほしいです。
企画運営してくださった宮谷さん、薮田先生、そして大阪ガス生活情報館デリパ様に深く感謝申し上げます。
緒方 洪庵(おがた こうあん、文化7年 – 文久3年)は日本の医師、蘭学者です。大坂に適塾を開き、人材を育てました。天然痘治療に貢献し日本の近代医学の祖といわれています。幕末から明治維新にかけて活躍した人材を多く輩出しました。


抗加齢医学講習会の受講の前に立ち寄ることに。見学者は医師の方が多い様子。メッカのような場所なのでしょう。洪庵先生は物静かで声を荒げることはなかったそうです。

熟生が過ごした2階への階段は一段一段が高い。


自身で調薬もおこなったのでしょう。あこがれます。そういえば自身、水戸黄門のテレビドラマで生薬を煎じる様子から薬剤師を目指したものでした・・。


当時は貴重な医学書。今は大学病院の書店に行くと国家試験対策のチャート本が目立ちます。昔は医学書を熟読したのでしょうね。岩手からは4名が塾生でいらしていたようです。寝食を供にし、密な暮らしから、人としての振る舞いなど大事なことを学んだのでしょう。今は学生寮は個室が基本です。
そして医師としての心構えが書かれた扶氏医戒之略 (抜粋)
1医の世に生活するは人の為のみ、おのれがためにあらずということを其業の本旨とす。安逸を思はず、名利を顧みず、唯おのれをすてて人を救はんことを希ふべし。人の生命を保全し、人の疾病を復治し、人の患苦を寛解するの外他事あるものにあらず。
学術を研精するの外、尚言行に意を用いて病者に信任せられんことを求むべし。然りといへども、時様の服飾を用ひ、詭誕の奇説を唱へて、聞達を求むるは大に恥るところなり。
最近の傾向、どうしたわけだか、在学中は倫理などはあまり教えることなく、どうしたら間違わずに診療規則に則って病気を扱うか、だけ教えられます。だから受験を勝ち抜いてきた人が優秀な医師に育ちます。

洪庵先生は天然痘の予防接種の普及も行なったそうです。新しいことを行なうには社会との戦いです。強靭な精神を感じます。そして予防接種が本当に効果あるのか?接種した医師の首をかけます、という証明書を発行させていたらしいです。潔い。
見学のあと心に残ったものは、最近の政策アベノなんとか・・ということに世の中はフワフワし始めているけれど、お金になる、ならない、ということから選択する人ばかりで、治すべき病が置き去りにされているのかな・・。
それで、ちょっと原点に帰りました。早速、来年度の食育講義依頼を頂きましたので、病気を作らない活動、これからも頑張ろうと思います。仁術、という大きな命題を緒方先生からいただいたような気がして・・。