矢巾町健康セミナーで講師を勤めました。
矢巾町役場とのお付き合いは、岩手医大が移転する時期が決定した頃からでした。
これから開発が進むであろう町内、ビションを持ち岩手医大と協働していきたいと役場職員がお話しされていました。
その後、何度か情報交換を行い(学校給食の試食もさせて頂き)、今回、環境X健康の町づくりをテーマにしたイベントにお招きいただきました。
テーマは「良い食材で身体を治す」。医薬品が「効く」場所と、食が「治す」場所の違いを説明し、加工費でない良い食材を毎日食べる事の大切さをお話ししました。矢巾町は良い農家さんも沢山いらっしゃいます。近隣から食材を調達し、自分の年齢や体調に合わせて料理をし食べていく事は、環境面、健康面ともに未来を考えた健康法です。
後半は食材の食べ比べ。食品成分表では表現できない食材の持ち味(フィトケミカルなどの機能性成分)を体感して頂きました。
会場には若い方々も多く、矢巾町民の意識の高さを感じました。岩手医大そして周辺での統合医療は、矢巾町の自然環境と食生産を維持することにつながると考えています。
9月3日久慈市で開催いたしました。久慈市、洋野町、田野畑村から15名が参加してくださいました。
講習の目的は
①北三陸の海藻料理を洗練する。
近年ヨーロッパでは海藻が高級食材として人気で、イタリアでは日常的に海藻を食べる地域があります。イタリアの海藻食文化を学び、北三陸の海藻料理をレベルアップすることが目標です。
②フードツーリズムを学ぶ。
食の生産地を訪ね、その土地の料理を味わう旅「フードツーリズム」はイタリア発祥です。北三陸の優れた食材、美しい生産環境は観光資源であり、その価値を学びます。ます。
講師の秋元摩那氏は料理研究家であり、イタリア料理教室「La Pera」主宰されています。先生は大学図書館を退職し、渡伊。シエナ料理学院卒業後、フィレンツェのレストランで修業。トリノ、ナポリ、カターニアなど各地で地方料理を学ぶ。
帰国後、イタリア料理教室を主宰。さらにスローフード協会設立のイタリア食科学大学院へ留学、パルマに在住する。のち帰国、教室を再開。日本各地の優れた食材探しにもあたる。
※イタリア食科学大学院(University of gastronomic sciences)は、イタリアスローフード協会とエミリア・ロマーニャ州、ピエモンテ州の協力で設立された、食科学(ガストロミック・サイエンス)を専門とする世界初の大学院で、世界中から生徒が集まる。
講義に続き、調理実習。すべて地元産食材。
わかめのゼッポレ
山地酪農のチーズとドライトマト、バジルを添えて
地元産ビーツとふのり(海藻)のサラダ
地元産桃とホヤとフィンネル(調味料なし)
北三陸には素晴らしい食材が沢山。そのままでも美味しいのですが、ともかく塩辛い。色々な食材を組み合わせて新しい料理の世界を創造していくきっかけになってもらえたら、と思います。